◎小説◎
-SF浦島太郎-
第18話
ヒラーメ「それはじゃな…実はわしにも詳しいことはわかってないのじゃ。
ただ、姫様がまだイチローに操られる前のころ、部下に命じて方々を熱心に探してまわっていた時期があったのじゃ。」
タロウ「それと俺の何が関係あるっていうんだよ。」
ヒラーメ「うむ、それで姫様が何を探しているか聞いてみたのじゃよ。
すると姫様は『息子が困ったときのために…』としか言ってくれないのじゃ。
そして、その姫様の探し物はタマーテ星にあるらしいというところまでは突き止めたのじゃがな、そのころには姫様はすっかりイチローに…」
タロウ「おいおい、なんかそれってものすごくいい加減な話じゃないのか。
俺のためとは言ってるものの、それで本当に鬼の姿から戻れるとは限らな…」
ヒラーメ「何を言うんじゃ!!そんなことはない!!なぜならわしの直感がそう言っておる!!
これは神のお告げじゃ!!そもそも神というのは、精神世界における人間たちの根源的な存在であり、人間たちはそれを心の……」
タロウ「わ、わかった、わかった。タマーテ星に行けばいいんだろ、だから落ち着いてくれよ。」
ヒラーメ「ぶつぶつぶつぶつ… ん、そうか、わかればよいのじゃ。
そうと決まれば急いだほうがいい、君のサイレント=テリオス号は裏口から真っ直ぐ行った先においてあるからな、きちんと鍵もつけたままにしてあるよ。」
タロウ「(現金な爺さんだなぁ…)お、そうかい!ありがとよ!!」
こうしてタロウは鬼の姿から元に戻る手がかりをつかむためにタマーテ星に行くことになった。
〜続く〜
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